2013年03月19日

ドラえもんヌーヴォー2013 〜君は、誰かに必要とされて存在する〜

(これから、当然のようにネタバレ話を始めますよ)


1年に1度、ドラえもん映画にまつわる話。


去年(2012・のび太と奇跡の島)は、感想文を書かなかったんだよね。

あまりにひどすぎて書く気にならなかったんだな。
ただただエピソードを羅列しただけの、まともなストーリーが存在しない
退屈な映画だったと記憶している。

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今年(2013・のび太のひみつ道具博物館)は、面白かった。
もう一回観たいくらい。

声優陣交代後、リメイクのお話は面白いけどオリジナルはつまらない、って状況が
ずっと続いていたんだが、ついに今年それを払拭してくれたよ。
制作陣の意地を感じた。

すっごく丁寧に作ってあったよ。

そこかしこに出てくるひみつ道具たち。
昔からのファンならクスッとかニヤッとかしてしまう瞬間の連続だった。

あと、そこかしこに「昭和感」が漂う演出が散りばめられてるんよね。

セワシが来た、過去ののび太の部屋の長嶋のポスターとか。
ジンジャー(女の子)の昭和臭いリアクションとか。
実験室でバクハツして髪がモジャモジャ、とか。
マスタード刑事の「ども。」って刑事コロンボだよね。

こういう、大人が気づいて子供が気づかないくすぐりが至るところに
散りばめられてて、飽きない。丁寧な作りだなぁって。

そんな中、向井理さえも小道具の一つとして扱われちゃったんだぜ。

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あ、子供が気づくであろうくすぐりもあったね。

ドラえもんが普段鈴をつけてる箇所に、黄色いものが何の予告もなく次々と付いていったり。
レモン→テニスボール→リボン→みかん→パプリカ、だっけ。
まだあったっけ。

序盤の「黄色ければなんでもいいんじゃないぞ!」ってセリフがフリになってる
小ボケの連続。ああ、おもしろい。

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お話の大きなテーマは「役に立たないものなどない」ということだと思う。

すべての登場人物が、必ず1回はヒーローになる瞬間がある。
ちっちゃくなってしまったジャイアン・スネ夫でさえ。
何もできないはずののび太でさえ。

そして、へっぽこ道具ばかりだとバカにされ続けたクルト作の道具たちも、
最後の最後で、全部が何らかの役に立つ。

役に立たない道具など存在しないのだ。
さらに、要らない人間なんて存在しない。

必ず役に立つ時が来る。必要な存在だ。


君は、誰かに必要とされて存在するんだ。


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このお話は、本当にドラえもんが好きな人たちが、
本当にドラえもんが好きな人たちに向けて作ったお話なんだな、と思った。

「ドラえもんが自由に道具を使えない状況」とか、
映画におけるお約束はちゃんと押さえつつ、
ドラえもんの鈴にまつわる新解釈で、きっちりとストーリーが彩られている。

大人も子供も楽しめるお話、っていうのはこういうことを言うんだね。
あっぱれな出来でした。恐れ入った。


そして来年、制作陣は再びリメイクに挑むわけで。
大魔境。20年以上前の作品だね。
現代において「魔境」ってものをどう料理するんだろう?

オリジナルで結果を残せたんだから、リメイクでも結果を残し続けないとね。
楽しみです。

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……なんとなくまとまったので、あとは思いついたことをパーッと書き殴って終わる。

・「鈴を取るとネコっぽくなる」っていう設定は何だったんだろうか…?


・笑顔で殺戮する女神ロボ軍団超怖えぇ。なんかエロい。


・「太陽を作り損ねた」ってモチーフには、原子力ってやつを想像した。

原子力だって、必要とされてるんだよね。道具なんだから。

でも、コーヒーをこぼしたようなほんのちょっとの失敗で、
道具は大量殺戮兵器になっちゃうんだよね。

だからと言って、道具が要らないものにはならないよね。
必ず役に立つ。必要な存在だ。

要らないものなんてないんだから。


・ところで、ひみつ道具博物館に行ってみたいんだよなぁ。

川崎に似たやつがあるんだよね?
posted by エス佐藤 at 11:50| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする